住宅展示場を「住まいの総合相談拠点」に進化させる5つの施策

住宅展示場を「住まいの総合相談拠点」に進化させる5つの施策

これから年末にかけては、住宅展示場にとって集客が難しくなる時期です。
しかしこの期間は、ユーザーに「来年から家づくりを始めよう」という意識を高めてもらうための準備期間として、さまざまな「種まき」や「意識づけ」、そして情報発信を行う絶好のチャンスでもあります。今後実施予定の施策やイベントを積極的に告知し、展示場への来場促進を図りましょう。

「展示場は営業されるから怖い場所」というイメージを払拭し、「暮らしを考える場所」として活用してもらうことが重要です。
これまでのように、大規模なイベントやプレゼント企画で一時的に集客し、名簿を獲得する方法は、すでにユーザーに浸透しています。その結果、個人情報の提供に慎重になり、イベント参加のためだけに偽名や架空情報を記入するケースも増えています。こうした集客は費用対効果が低く、モデルハウスへの実際の入館にもつながりにくいのが現状です。

これからは、従来の費用配分を見直し、「名簿獲得型」から「関係構築型」への転換を図ることが求められます。一度限りの来場ではなく、家づくりを学びながら何度でも足を運びたくなるような、体験型・相談型の展示場づくりを目指してみてはいかがでしょうか。以下では、そのための具体的なアイデアを紹介します。

セールスではなく「中立的な住まいアドバイス拠点」としての位置づけ

住宅コンシェルジュの活用

各メーカーに属さない中立的な専門家(建築士・住宅FP・リフォームアドバイザーなど)が、家づくりのアドバイスを行います。ユーザーの家づくりを伴走支援するコンサルティングサービスと連携することで、展示場出展社の契約率向上にもつながります。

相談テーマの多様化

「新築相談」だけでなく、「中古住宅購入」「リノベーション」「住み替え」「空き家活用」「相続・土地活用」など、幅広いテーマをカバーします。

住まポの利用 

気軽に見学できる「住まポ」を導入し、さまざまなニーズを持つユーザーをモデルハウスへ誘導します。新築検討者だけでなく、リフォームやリノベーションの参考としても見学できる場として、家に関することを何でも相談できる場所だと認識してもらいましょう。

アドバイスを受ける夫婦

「体感型情報発信施設」としての価値向上

テーマ別モデルハウスツアー

「共働き家事ラク動線ツアー」「災害に強い家体験ツアー」「ZEH・省エネ体感ツアー」など、テーマに沿った見学ツアーを実施。ツアーコンダクターが各モデルハウスのポイントを解説することで、見学が“学びの体験”になります。

素材・設備の体感ゾーン

断熱性能、省エネ性能、遮音性能などを実際に体感できる展示を設置し、専門スタッフが分かりやすく解説します。リフォーム検討者にも訴求できる内容にしましょう。

小規模リフォーム・リノベ体験

モデルハウス内で、リフォームでも活用できそうなアイデアを紹介。リフォーム対応可能な住宅会社は相談会を同時開催したり、イベント日に「リフォーム相談員」プレートをつけたスタッフを配置して興味を引きます。

小規模リフォーム・リノベ体験

多様なライフステージに寄り添う企画

ライフプラン×住宅セミナー

「子育て×間取り」「シニア世代のリフォーム」「二世帯住宅の工夫」など、ライフステージに応じたテーマでセミナーを開催。

中古+リノベ相談会

不動産会社やリフォーム会社と連携し、ワンストップで相談できるイベントを企画。

地域連携イベント

カフェマルシェ、DIY体験、親子ワークショップなどを開催し、気軽に立ち寄れる雰囲気を演出します。

地域連携イベント

デジタルとの融合で「来場の価値」を高める

来場前シミュレーション

公式サイトやアプリで「興味のあるテーマ」を選ぶと、最適なモデルハウス見学ルートを自動提案。

VR・AR体験

施工事例やリノベーション事例をデジタル空間で体感。ユーザーに“リアルな暮らしのイメージ”を提供します。

データ連携型フォロー

来場者のプロフィール情報をもとに、後日「住まポ」のお知らせ通知でフォロー。イベントやキャンペーン情報を届け、継続的な関係づくりを行います。

来場者心理に寄り添う仕掛け

「スマート見学DAY」の設定

「住まポ」を活用し、自由に見学できる日を設定。営業を受ける心配のない見学デーとして集客効果を高めます。

カフェ併設の情報ラウンジ

住宅情報誌や施工事例集、補助金情報などを自由に閲覧できるスペースを設け、気軽に情報収集できる環境を提供します。

体験型イベントで心理的ハードルを下げる

「光熱費シミュレーション体験」「家事動線クイズ」など、遊びながら学べる体験型イベントを実施。ユーザーが楽しみながら住宅知識を得られる機会をつくります。

住宅展示場は「売り込みの場」から変わる時|住まポでつくる新しい来場体験とは

「住宅展示場=売り込みの場」から、「暮らしの未来を相談・体感できる場」へ。
新築だけでなく、リフォーム・リノベーション・住み替えなど、住まいをより良くするための総合プラットフォームとして進化させることが、これからの展示場活性化の鍵です。

その中心となるツールが「住まポ」です。アプリでモデルハウスのQRコードを読み込むだけで、ユーザーは簡単に見学でき、資料請求や問い合わせもスムーズに行えます。住宅会社はアプリ通知を活用し、イベント案内やフォローを行うことで、ユーザーとの接点を増やし、幅広い層のニーズを拾い上げることができます。「住まポ」を活用したスマートな展示場運営こそが、これからの来場促進と関係構築の新しい形です。

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