「いい家をつくる」と一口に言いますが、そもそも何を基準に「いい家」と言うのでしょうか。そう疑問に思ったことはありませんか。家づくりは人それぞれです。住む人が違えば、趣味やライフスタイルも異なります。ですから、誰にとっても完璧な「いい家」というものは存在しません。
しかしその一方で、「いい家」と呼べる一定の基準があるのも事実です。また、価格が高い家=高性能住宅というわけでもありません。住宅の価格は、性能だけでなく、素材の希少性やデザイン性、ブランド力などさまざまな要素によって決まります。そのため、価格と性能が必ずしも比例するとは限らないのです。
では、長く安心して快適に暮らせる家を「いい家」とするならば、そのためにはどのような項目や基準が必要なのでしょうか。ここで一度、そのポイントを整理してみましょう。
目次 <Contents>
いい家をつくるための5つの性能基準とは?
①耐震性
耐震等級は、「品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)」に基づいて定められています。耐震等級1は、建築基準法で定められた耐震基準と同等の性能を示しており、新築住宅であれば基本的に満たしている基準です。
一方、耐震等級2および3を取得するには、「登録住宅性能評価機関」による検査を受け、「住宅性能評価書」の交付を受ける必要があります。この評価書がなければ、地震保険の割引は適用されません。そのため、「耐震等級2相当」と説明された場合でも、正式な評価書が交付されているかを確認することが重要です。また、住宅ローンの金利優遇や税制優遇を受けられる「長期優良住宅」の認定には、耐震等級2以上が求められます。さらに、耐震等級が高いほど、地震発生時の在宅避難における安全性も高まります。

| 耐震等級 | 内容 | 建築例 | 地震保険 |
|---|---|---|---|
| 1 | 建築基準法の最低基準を満たす住宅 | 住宅 | 10%割引 |
| 2 | 建築基準法の1.25倍の性能 | 避難所レベル | 30%割引 |
| 3 | 建築基準法の1.5倍の性能 | 警察署や消防署レベル | 50%割引 |
②断熱性
断熱性能は、UA値(外皮平均熱貫流率)とηAC値(冷房期の平均日射熱取得率)によって示され、等級1から等級7まで区分されています。基準値は地域ごとに異なりますが、等級1は無断熱の状態を指します。2025年4月からは、建築基準法により断熱等級4への適合が義務化されています。
さらに2030年には、すべての新築住宅で断熱等級5への適合が義務付けられる予定です。断熱等級5は、等級4と比べておよそ20%の省エネルギー効果が期待されています。
| 断熱等級 | UA値 | 内容 |
|---|---|---|
| 等級4 | 0.87以下 | 現在の最低基準 |
| 等級5 | 0.60以下 | ZEH基準(2030年から義務化予定) |
| 等級6 | 0.46以下 | 快適性の高い基準 |
| 等級7 | 0.26以下 | 最高レベル |
現在、断熱等級4が義務化されているため、それ以上の性能について表にまとめました。
断熱性能は寒冷地で特に重要と考えられがちですが、近年は気温の上昇が著しいことから、夏の快適性にも大きく影響します。断熱は「寒さ対策」だけでなく、年間を通して快適な室温を維持するための重要な性能といえるでしょう。
③気密性
気密性能は、C値(相当隙間面積)によって測定され、数値が小さいほど高性能とされます。
どれほど高性能な断熱材や建材を使用していても、隙間の有無は施工精度に大きく左右されます。そのため、建築中に行う「中間気密測定」が重要になります。設計が適切でも、施工時に隙間が生じてしまえば、本来の性能を発揮できなくなるからです。
中間測定で隙間が確認された場合は、その段階で補修を行い、さらに引き渡し前に「完成気密測定」を実施して最終確認を行います。
一般的な住宅ではC値が2.0前後、高気密住宅では1.0以下、0.5以下であれば非常に高気密で、理想的な気密性能といえるでしょう。
④省エネ性
省エネ性能は、「一次エネルギー消費量等級(BEI)」によって示されます。BEIとは、地域や住宅の仕様ごとに設定された基準値に対し、どれだけエネルギー効率の高い設備(エアコン・給湯器・熱交換器・照明など)を採用しているかを数値で表したものです。
BEI値が1.0以下であれば等級4(省エネ基準相当)、0.9以下で等級5、0.8以下で最高等級の6となります。数値が小さいほど、エネルギー消費を抑えた高い省エネ性能を備えていることを意味します。
⑤耐久性
耐久性は「劣化対策等級」によって示されます。この等級を取得するには、登録住宅性能評価機関へ申請し、「住宅性能評価書」の交付を受ける必要があります。
等級1は、建築基準法で定められた程度の対策が施されたもので、住宅の耐用年数はおよそ25~30年とされています。等級2では、2世代にわたり大規模な改修工事が不要となる対策が講じられ、耐用年数はおおよそ50~60年とされています。等級3では、3世代にわたり大規模な改修工事が不要となる対策が施され、耐用年数は約75~90年とされています。なお、長期優良住宅の認定を取得するためには、劣化対策等級3が必要です。

営業トークに惑わされない!住宅性能を見極める5つの質問
これらの点を踏まえ、モデルハウス見学の際にぜひ確認していただきたい「5つの質問」があります。これらを尋ねることで、その住宅会社がどのような性能を重視し、どのような考え方で家づくりを行っているのかが見えてきます。
- ・耐震等級はいくつですか?
- ・UA値はいくつですか?(断熱等級はいくつですか?)
- ・C値はいくつですか?
- ・省エネ等級はいくつですか?(BEI値はいくつですか?)
- ・劣化対策等級はいくつで設計されていますか?(分譲モデルハウスの場合は長期優良住宅ですか?)
これらの質問に明確に答えられる住宅会社は、性能に真剣に取り組み、根拠のある設計・施工を行おうとしている会社だといえるでしょう。
温度の感じ方など、体感には個人差があります。しかし、数値で示される性能には客観的な基準があります。また、これらの等級や数値は、融資額や金利、保険料などにも関わる重要な要素です。
見た目の仕上がりや設備の充実度だけでなく、こうした性能面まで踏まえてこそ、本当に「良い住まい」といえるのではないでしょうか。

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